「頭脳流出組」の先駆けとして、米国に活躍の場を求めた根岸氏。喜びにまじって、祖国日本への思いがところどころに顔をのぞかせた。会見の冒頭。「私は日本の(悪名高い)受験地獄の支持者だ」。理由は、高度な研究になればなるほど、「基本が大事になるから」。それをたたきこんでくれたのが、日本の教育だった、というわけだ。

【ノーベル化学賞】「私は受験地獄の支持者だ」「若者よ、海外に出よ」根岸さんが会見 – MSN産経ニュース

15年くらい前になるだろうか。日本のマスコミは受験戦争を徹底的に批判した。そのころ文部省(当時)の生涯学習課の課長だったと思うが、ミスター文部省、寺脇研氏の主導で、いわゆる「ゆとり教育」が打ち出され、日本の教育は崩壊した。

寺脇氏本人は、キャリア官僚で受験型秀才だったが、教育熱心な両親へのトラウマなのか、「受験即悪」とし、「ゆとり教育」「脱偏差値教育」「週休5日制」を扇動した。
偏差値という査定をなくしたとしても、なんらかの学力判断基準は必要だ。その後、十代のまだ人格も未形成の学生たちを、その時の「人格」で判断するなど、教育界に混乱を招いた。
人間は、時とともに変わることができる。その人格不確定の年齢で、人格によって人間の価値を判断され、未来を確定されたらたまったものではない。さらにそれを判断する教師たちに、人の人格を査定する資質が完璧に備わっているかと言えば、そうも思えない。

民主党政権もそうだが、弱者に焦点を当てると、ものごとは公平さを失う。「平等」という美辞麗句に惑わされ、人間の向上心を奪い、不公平の世の中が出来上がるのだ。

目標を持って努力する姿は美しい。その「美」を破壊しているのが、民主党政権のような左翼政権、左翼教育家の正体だ。
そして、その扇動家たちを後押ししているマスコミの罪は思い。「ゆとり教育」の戦犯は、ミスター文部省であることは間違いないが、その共犯者には、マスコミの名も上がるだろう。

このたびのノーベル化学賞を受賞した根岸さんは、自他ともに認める「受験地獄肯定派」。受験そのものが悪なのではない。詰め込み教育も「一定の時間にこなす仕事能力向上の訓練」である。ノーベル賞を受賞する高度な研究には、その訓練で得た「基本」が必要なのである。それを深く認識している根岸さんの言葉は重い。

現在のような、努力する者が報われない教育界は、将来の日本にどのような影をおとすのだろうか。今はまだノーベル賞受賞者を輩出することができているが、将来的には、その保証はない。

日本が、努力するものが報われる、「美しい国」であることを取り戻し、頭脳流入するような国になることを切に願う。

今の一言:美しい国を創ろうとした安部内閣を引きずり下ろしたのもマスコミですよね